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西洋占星術における感受点は、ホロスコープ上で天体以外の重要なポイント|人生の転機や魂の傾向、運命の流れに深く関わる

西洋占星術における感受点は、ホロスコープ上で天体以外の重要なポイント

西洋占星術でホロスコープを読み解く際には、天体、サイン、ハウスアスペクト小惑星、そして感受点など、さまざまな要素を組み合わせて読んでいきます。

その中でも感受点は、アングル(AscやMCなど)、月のノード(ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル)、リリス(ブラックムーンリリス)、Avt(アンチバーテックス)・Vt(バーテックス)などがあり、人生の転機や魂の傾向、運命の流れに深く関わってくる場所とされています。

アングル
(Asc、Dsc、MC、IC)
人生の重要な4つの柱
月のノード
(ドラゴンヘッド、
ドラゴンテイル)
魂が旅する軸
リリス
(ブラックムーンリリス)
本人も気づいていない隠れた欲望や魅力、欲求を示すポイント
Avt、Vt
(アンチバーテックス、
バーテックス)
宿命的なポイント
西洋占星術における主な感受点の概要

この記事では、これらの「感受点」に焦点を当て、それぞれのもつ意味やホロスコープの中で果たす役割について解説していきます。


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1.【人生の転機や魂の傾向、運命の流れ】西洋占星術における感受点

感受点とは、AscやMCなどのアングルのような交点や計算によって導き出される位置のことで、10天体や小惑星とは異なり実際に存在していない架空の点の総称です。

ホロスコープ上では天体以外で重要とされているポイントであり、実体はないものの私たちの人生の転機や魂の傾向、運命の流れに深く関わってくる場所とされています。

感受点が実体のない点であることから、感受点と天体とのアスペクトについては読まないという占星術師も少なくありません。また、実体がないことから、感受点は「受け手側」であり自ら影響を与える側にはならないとされる場合もあります。

私自身はこれまでの経験から、アスペクトは考慮して読みますが、オーブは狭めに設定し重視するアスペクトの種類も限定して扱っています。

主な感受点には、以下のようなポイントがあります。

  • アングル
    (Asc、Dsc、MC、IC)
  • 月のノード
    (ドラゴンヘッド、ドラゴンテイル)
  • リリス
    (ブラックムーンリリス)
  • Avt、Vt
    (アンチバーテックス、バーテックス)

この中で月のノードやリリスは、二つの計算方法によって算出されます。

  • 平均値(mean)
    今のように天文学的に正確に月の位置を把握できなかったときに使用されていた方法で、これまでの月の動きを平均化してポイントを算出します。
  • 真位置(true)
    地球中心で月の速度を元に予測してポイントを算出します。月の軌道は不規則で、ポイントを単純に割り出すのは難しいので、ある程度あらかじめ予測を立てて割り出すという方法です。

計算方法が異なるため、最大でそのポイントは30度程度異なります。

アングル(Asc、Dsc、MC、IC)

アングルとは、Asc、Dsc、MC、ICの4つの重要なポイントの総称です。ホロスコープの縦と横の十字線を指します。

Ascは「自分自身」、Dscは「他者との関わり」、MCは「社会との接点」、ICは「家庭や心の根っこ」と、アングルは人生の重要な4つの柱でもあります。

アングルは4分に1度のペースでポイントが変わっていきます。そして、場所も変わればアングルのサインや度数も大きく変わるため、アングルを扱うには正確な出生時間と出生場所の情報が欠かせません

Asc(アセンダント)

チャートの持ち主が生まれた時間の地平線と黄道(太陽の見かけ上の通り道)の東側の交点です。

Ascは、物事に取り組むときや初対面の人と関わるとき、チャートの持ち主がどのように考え、どのような行動をするのかといった「はじまりの姿勢」を示します。また、他者からどう見られているか、第一印象を表す場所でもあります。

Ascのサイン(上昇宮)、アセンダントに±5度以内にコンジャンクションする天体(ライジング・プラネット、ライジング・スター)は、その人の個性に強く影響します。

私はAscを、魂がこの世に生まれる際に体を得る場所と捉えているので、Asc(アセンダント)のサインの見た目、振る舞いをしてこの地球に関わっていくと考えています。

そのため、本人の本質的な性質というよりも、外側に出す仮面(無意識に振舞っている性質、周りから捉えられている私)と解釈しています。

詳しくは、Asc(アセンダント)について解説した記事をご覧ください。12サイン別でも解説しています。

【12星座別の特徴あり】ホロスコープの「Asc」アセンダントとは、思考や行動の始まり【西洋占星術における意味を解説】
Ascの記事

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Dsc(ディセンダント)

チャートの持ち主が生まれた時間の地平線と黄道の西側の交点です。

Dscは、どのような人や場所と関わりを持つのか、どんな相手から学び、足りない部分を補っていくのかを表します。

Dscのサインや近くにある天体のような人たちと関わっていくことが多くなり、またAscとは反対側にあるため、自分にはないものを示すポイントです。

MC(ミディアムコエリ、通称エムシー)

チャートの持ち主の出生場所の真上を通る子午線と黄道の交点の南側の点です。

MCは、人生で目指すべき場所、社会でどのような貢献をするのか、社会活動において見せる顔、天職などを示します。

MCのサインや、MCに±5度以内にコンジャンクションしている天体(カルミネート天体)は、仕事や天職、ライフワークに大きな影響を与えます。

IC(イムムコエリ、通称アイシー)

チャートの持ち主の出生場所の真上を通る子午線と黄道の交点の北側の点です。

ICは、チャートの持ち主を支える内なる土台です。家庭環境やルーツ、癒やし・休息の方法を知る手がかりとなります。

ICのサインの象徴することを住環境や休息方法に取り入れることで、根っこが強化され、ホロスコープの頂点であり、社会性を見出すMCに向かうことができるのです。

月のノード(ドラゴンヘッド、ドラゴンテイル)

ノード(node)とは、「結び目」「集合点」「節」「交点」といった意味を持ちます。ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、太陽の軌道である黄道と月の軌道である白道の交点であり、月のノードと呼ばれています。この北と南の交点は、サインやハウスに従って互いに180度真逆の位置にあり、両者を結んだ軸を「ノード軸」と呼びます。

また、月のノードは「日食と月食」とも関わるので、とても重要なポイントになります。

月のノードの公転周期は約18年7か月で、1つのサインに約1年半滞在します。同じ年に生まれた人は、同じサインに月のノードがあるため、読む際にはサインよりも「ハウス」に注目するのがポイントです。

月のノードの解釈は、扱う占星術の流派や占星術師によっても少しずつ異なります。

私は、ノード軸を「魂が旅する軸」と捉えています。それは、肉体や現実的な欲求・刺激から離れた、魂が辿っていく進路であるという解釈に基づいています。どちらか一方を重視するのではなく、もともと持っているドラゴンテイルの資質を活かしながら、まだ持っていないドラゴンヘッドの資質を探っていくという読み方をしています。

また、ノード軸は「ご縁の軸」とも呼ばれ、天体やサイン、ハウスを通じてご縁を引き寄せると考えられています。

ドラゴンヘッド(ノースノード、昇交点)は黄道と白道の交点のうち、月が黄道の下側から上側へと北上するときの交差するポイントで、基本的な意味は「未来」「現世での課題」「道なき道を選ぶ」「これからのご縁」「良縁」です

ドラゴンテイル(サウスノード・降交点)は上昇した月が黄道を上から下へと南下するときの交差するポイントで、基本的な意味は、「過去生」「やり尽くしたこと」「深く染み込んでいる容易な習慣や態度」「前世からの腐れ縁・悪縁」です。

詳しくは、ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルについて書いた記事日食・月食について書いた記事をご覧ください。

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル
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リリス(ブラックムーンリリス)

リリスというと、小惑星そのものを示す場合、月以外の地球の衛星を示す「ダークムーンリリス」、そしてここから記載する「ブラックムーンリリス」があります。

西洋占星術では単に「リリス」というと、基本的には「ブラックムーンリリス」のことを指します。ブラックムーンリリスとは、計算上で導き出された、月が地球から最も遠ざかる地点(遠地点)のことです。

月のノードと同様に、ブラックムーンリリスにも二つの計算方法があり、平均値で算出されたものを「ミーン・ブラックムーンリリス」、真位置で算出されたものを「トゥルー・ブラックムーンリリス」と呼びます。

リリスの公転周期は約3226日(8年10か月)で、一つのサインを約269日(約9か月)かけて移動します。

基本的には、以下のようなテーマを象徴するとされています。

  • その人のもつ性的な魅力
  • 性的嗜好
  • 男女同権論、フェミニズムのシンボル
  • 抑圧に対する反抗心
  • 男性性、父性、権力、不平等に対する反抗心

ブラックムーンリリスは無意識的に働くため、自覚しづらく「本人も気づいていない隠れた欲望や魅力、欲求を示すポイント」として解釈されます。また「社会の規範やルールの中で抑え込まれている、本能的な欲望や衝動」とも考えられています。

ハウスやサインを読むことで、どの場面で隠された魅力が発揮されやすいか、どのような意識を持つと魅力が高まりやすいかが見えてきます。

さらに、ブラックムーンリリスは相性を読む際にも重要なポイントです。浮気や不倫、肉体関係、離れたいのに離れられない関係などには、リリスが関わっていることが多いとされています。

Avt(アンチバーテックス)、Vt(バーテックス)

Avtは天頂を通る卯酉線と黄道の交点の東側、Vtは天頂を通る卯酉線と黄道の交点の西側のことです。(※卯酉線:天頂を通る東西方向の線で、子午線(南北方向)に対して直角に交差するライン)

この二つの点は必ず180度真逆の位置にあり、東側のAvtは10~3ハウス、西側のVtは基本的に4~9ハウスにあります。(読み解くときにはハウスは使わず、サインで読むのが一般的です)

それぞれの基本的な意味は以下の通りです。

  • Avt(アンチバーテックス)
    周囲から求められる役割、集団から押し付けられる個人の役割や使命
  • Vt(バーテックス)
    周囲から求められた役割に応えようとする行動、それに伴って生じる環境、周囲との関わり方

AvtとVtは宿命的なポイントとされ、天職や適職に関わる重要な要素として扱われることもあります。

宿命的なポイントであるため自分の意志とは関係なくその方向へ導かれることが多く、「自分でこれをやると決めた」というよりも「集団の中でそうせざるを得ない」といった読み方になります。


月のノードは黄道と白道の公転、リリスは月の遠地点、Avt・Vtは卯酉線と黄道の公転など、文字だけで見るとどのような点かわかりにくいと思います。

クラゲでもわかる星読み講座では、それぞれアニメーション付きのイラストを使って、詳しくわかりやすく解説しています。

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2.西洋占星術におけるホロスコープ上の感受点まとめ

ホロスコープを読み解くうえで、やはり中心となるのは10天体です。それぞれの天体が持つエネルギーや動きは、私たちの意志や感情、行動に深く関わっています。しかし、感受点もまた、個人の運命や役割、魂の方向性に影響を与える大切なポイントのひとつです。

実体のない点でありながら、私たちの内側に静かに働きかけ、人生の流れに繊細なニュアンスを添えてくれます。

今回ご紹介した感受点のほかにも「アラビックパーツ」など、さまざまなポイントが存在します。ご自身のチャートをじっくり眺めてみると、思いがけない発見や、心に響く気づきがあるかもしれません。



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