寒い冬から暖かい春を迎えると、お出かけ気分も一気に憂鬱にするアイツがやってきます。
鼻はグズグズ、目の痒み、頭痛、頭もボーっとしてきてイライラする。
そう、花粉症です。
マスクや薬、ティッシュが手放せない人も多いのではないでしょうか。
では、そんな花粉症とは何なのか?
根本的な体質改善は必ず専門家のアドバイスを受けた方がいいが、自宅で少しでも症状を改善する方法はないのか?
そんな疑問や悩みを東洋医学、ヨガ、薬膳などの観点から、お家で今すぐできる花粉症の症状和らげる方法をお伝えしていきます。
目次
1.花粉症とは
2.原因
3.自宅でできる緩和方法
4.まとめ
1.花粉症とは
花粉やハウスダストなどアレルギーの原因となるものによって、くしゃみや鼻水等の症状が引き起こされるアレルギー性鼻炎のなかで、特定の花粉に反応するのが花粉症です。
季節性アレルギー鼻炎とも呼ばれています。
日本は花粉大国!?
花粉症と聞くと「スギ」「ヒノキ」などの植物が有名ですが、実は日本には約60種類の植物が花粉症を引き起こすという報告があるのです!
主な植物
- スギ
- ヒノキ
- ブタクサ属
- シラカンバ
- イネ科
- ハンノキ属
- ヨモギ属
スギ花粉症は日本固有のものとも言われているので、花粉症は一種の「国民病」なのかもしれませんね。
春だけじゃない!?
花粉症と聞くとスギなどの春の花粉を想像する方も多いのですが、実は季節問わず他の花粉症を併発する人も多いと言われています。
最近では秋の花粉症もよく聞くようになってきましたよね。
シラカンバ、ハンノキ、イネ科などの花粉症がある人は、ある果物や野菜で反応するという事例もあるようです。(口の中がかゆい・口が腫れるなどの口腔アレルギー症候群)
花粉アレルギーを持っている方は一年中気が抜けない状態でもあるのですね。
症状は?
- 鼻づまり、鼻水
風邪とは違い「水のような」粘り気のない透明のものが止まらずに出る - くしゃみ
風邪やインフルエンザよりも回数が多い - 目の痒み
アレルゲンが目の粘膜に触れ、目の神経や血管を刺激して充血や痒みを起こす - 皮膚の痒みや肌荒れ
アレルゲンが皮膚に付着することで痒みや赤身、ただれなど引き起こす - 酸素不足による眠気、症状による寝不足
上記の症状により睡眠が妨げられることによる弊害 - 集中力低下
諸症状により、頭がボーっとするなどで勉学や仕事、家事などに支障をきたす - イラつき
症状の不快感や寝不足による疲労の蓄積により自律神経が乱れるため
2.原因
花粉症の主な原因は遺伝的アレルギー体質と言われています。
しかし、以下のようなことが一因となることもあるようです。
- 食生活の乱れ
年配者は花粉症の方が少ないってしっていましたか?
これは、もちろん花粉の飛散量の違いはあるのですが、今と昔の食生活の違いにあるのではないかと言われています。
現在はインスタント食品や添加物、スナック菓子などを食す傾向が強いので、アレルギー体質になりやすい要素が昔より多いのです。 - 不規則な生活
睡眠不足や昼夜逆転の生活などで自律神経が乱れ、免疫力が下がることが原因とされています。 - ストレス
自律神経を乱す原因の一つです。 - 運動不足
免疫力の低下、自律神経の乱れに繋がり、症状が出やすくなります。 - 排気ガスが多い、アスファルト
排気ガスのなかに含まれる微粒子と一緒に花粉を吸いこむと、症状が出やすいと言われています。
また、アスファルトの多い地域では、花粉が土に吸収されず何度も空中を舞うため、花粉を吸いこみやすくなることもあるようです。
3.自宅でできる緩和方法
※根本的な体質改善や症状改善には、しっかりと専門家や専門医に頼ってください。
ケア方法はご自身の合う方法で、短期的ではなく長期的な目線で取り組みましょう。
原因の改善
花粉症の症状悪化の原因に睡眠不足・自律神経の乱れ・不規則な生活・運動不足・ストレスなどがあります。
まずは、ご自身の生活習慣を改善するところからスタートしましょう。
このホームページでも、それぞれの症状の改善方法や食事、運動について触れていますので参考にしてください。
※睡眠不足、不眠症状にお悩みの方は「不眠症・睡眠障害を整える基本的な食事と運動法について書いた記事」をご覧ください。
※イライラや気分の落ち込みなどの症状が強い方は「自律神経を整える食事・運動法・呼吸法について書いた記事」をご覧ください。
冷えを改善する
東洋医学では、アレルギー体質の症状の有無には「冷え」が大きく関係していると考えられています。
冷えは万病のもとです!
冷えを改善することで様々な不調も共に改善していけます。
※冷え性にお悩みの方は「冷え性のタイプ、原因と改善のための運動法・食事について書いた記事」を参考にしてください。
花粉症緩和おすすめのヨガ
※首を痛めている人は控えるか、十分に注意して行いましょう。
- 魚のポーズ
- うさぎのポーズ
①四つん這いになり、頭頂部を床につけ、膝を少し頭側に寄せてゆっくり呼吸します。
②首に痛みがなければ手を離し、後ろで組んでウサギの耳を作りましょう。 - 鷲のポーズ(腕のみ)
両肘をしっかりと交差して、両掌を合わせる。
吸って腕を上に上げて、吐く呼吸で下ろすを繰り返す。 - 上向きのポーズ
楽な姿勢か椅子に座り、両手を腰の後ろにあてる。
吸う呼吸で顔を上に向けて首を伸ばし、肩を後ろに引いて胸を張る。
このまま数回ゆっくりと鼻で吸って口から吐く呼吸をくり返す。
肩甲骨の間や腰にカイロを貼る
カイロを使うことで冷えの改善にも繋がり、タラタラ垂れてくる鼻水の症状の緩和にもなります。
また、免疫力アップのために肩甲骨周りは普段からしっかりと動かしておきましょう。
※「肩こり改善の食事運動について書いた記事」「腰痛改善の食事や運動方法について書いた記事」も参考にしてください。
※肩甲骨周り、肩周りのこりには「肩こり改善ヨガの動画」がオススメです。
花粉症に良いツボ
押す、その部分を温める(ドライヤー、ペットボトル、お灸など)
例
- 合谷(ごうこく)
首から上の症状全般に良い
親指と人差し指の骨の付け根の合わさったV字になっているところ - 中渚(ちゅうしょ)
花粉の排出を促すツボ
手を軽く握ったときにできる、手の甲の小指と薬指の間のくぼみ - 上関(じょうかん)
花粉を体内に入りにくくするツボ
こめかみの少し下、頬骨の上のくぼんでいるところ - 清明(せいめい)
目の症状緩和に良い
目頭と鼻の付け根の骨の間にある
※目の症状改善には「疲れ目改善!目ヨガの動画」も参考にしてください。清明のツボも出てきます。
食事
アレルギーの症状には肺・大腸を補う食材がおすすめです。
例
- さといも
皮膚の炎症を鎮める。気の巡りをよくして落ち着かせる。 - 大根
消化の働きを高める。のどの痛みなどにも良い。 - しょうが
体を温め血行を良くする。殺菌や抗菌にも。 - ねぎ
体を温めて冷えをとる。頭痛や不眠などにもおすすめ。 - くるみ
老化防止や美容効果の高い食材。肌や呼吸器の乾燥を潤す。 - ふきのとう
解毒作用に優れる。血中のヒスタミン酸を減らし、花粉症の改善に有効 - しいたけ
アレルギー症状をもたらす有害物質や毒素などの解毒に関わる肝機能を強化する
4.まとめ
毎年花粉症の症状に悩まされている方は多いです。
私も秋の花粉の症状が強くでるので、その時期には普段以上に食事やヨガも気を付けています。
しかし、花粉は悪者ではないのです。
植物たちも種を増やそうと生きているだけなのです。
敵対するのではなく、共存する方法を模索し、症状が出ることは生活習慣の見直しの機会を与えてもらえた、気づくチャンスをもらえたということに感謝してみると良いでしょう。
病気も全ての出来事も、体が私たちにSOSを出してくれている証拠なのです。
ただ、花粉症を邪険に扱うのではなく、そこから何に気づいて何に取り組めばいいのか考えると自ずと見えてくるものがあるでしょう。
私のヨガの生徒さんにもこの話したとき、その考え方で次の年から花粉症の症状が緩和されたり、薬に頼らなくなったりする人もいます。
捉え方や思考を変えると行動も変わるからではないかと思います。
花粉症にお悩みの方は、薬等でケアしながらご自身でもできることを取り入れて、改善の方向へあゆんでいってくださいね。
Sumie☽.*·̩͙✩.*