心の科学

あの人に裏切られて辛いと思ったときに読む話 ~裏切りを回避する特効薬は「気づくこと」~

あの人に裏切られて辛いと思ったときに読む話  ~裏切りを回避する特効薬は「気づくこと」~

今、これを読んでいるということは、あなたは誰かに裏切られた経験があるかもしれません。
もしかしたら、今まさに裏切られて辛い思いをしているのかもしれません。

そんなとき、悲しみと怒りと絶望と様々な感情があなたを襲うでしょう。
相手を責めたくなるし、なんて人だろう、なんて残念な人なのだろうと感じるでしょう。

その気持ちとても分かります。
私も何度もそんな気持ちを味わいました。


裏切りの99%は期待で出来ている?

でも、それって本当に相手が残念なのでしょうか?
相手が悪い部分はもちろんあるでしょう。しかし、自分自身はどうでしょうか。

裏切りは、あなたの期待

あなたは、裏切りは何でできているか考えたことありますか?

相手が無責任だからですか?
相手が変わってしまったからですか?
相手が変わらないからですか?

もしかしたら、それもあるかもしれません。

しかし、裏切りとは相手ではなく「自分の勝手な期待」が起こしたものだとしたらどうですか?
え?自分のせい?と憤りを感じるかもしれません。

人は「期待をする」生き物です。
それは、なんら悪いものでもありません。

きっと当たり前の感情ではないでしょうか。

しかし、その期待が大きくなり過ぎたり、自分の勝手な期待で相手をコントロールしようとしたりし出すと、その当たり前の感情が負の感情へと移行していくのです。
その負の感情が「裏切り」という言葉を生み出しているのではないでしょうか。

期待は、あなたの欲求

裏切りとは、自分が相手に“勝手に”期待したことが達成されなかったときや自分の思い通りにならなかったときに顔を出します。

例えば、夫婦関係でよくあるのが「こんな夫(妻)のはずじゃなかった」というものです。
・夫とは〇〇であるべき
・妻とは夫の私に〇〇すべき
などの勝手な期待や希望を抱き過ぎ、その〇〇すべきに相手が当てはまらなかったときに、「こんなはずじゃなかった!裏切られた」となるわけです。

それは、相手そのものを見ずに、世間でいう夫や妻像を見ているだけで、それを勝手に相手にかぶせようとしているだけということです。

その他に、上司と部下の関係だとしたら、部下に仕事を頼んだけれども自分が思っていた通りの結果を出せなかった。あいつはできないやつだ!
という場面はよくあるでしょう。
逆の立場でも「こんな上司嫌だ」というのもよくあります。

これも、勝手に期待しただけで、相手が自分の思った通りにならなかっただけです。
勝手な理想を当てはめて、それを相手に投影しているだけ。
それなのに「部下のあいつに能力がない」「あの上司は無能だ」と言っている。

それって、本当に相手が悪いですか?
勝手に期待して、自分の思い通りの結果にならなかったから駄々をこねているだけではないですか?
期待とは、相手を自分の思い通りにしたいという欲求なのです。

裏切りの原因

じゃあ、何も期待しなければいいのか!というとそうではありません。
「期待」というものは人にとって当たり前の感情です。

期待しないでおこうって言っても期待しますよね?
期待に応えてくれる人もいますし、それに応えようと頑張ることができるのも事実です。

では、「期待の裏切り」と何が違うのか。
それは、あなたの関わりや姿勢です。

あなたが相手に期待するのなら、その期待に添えるようにサポートする。
自分も相手の期待に添えるような人格や考え方、言動をするなどの姿勢が大事です。

「期待の裏切り」というものは“勝手に”期待しているだけです。
もしくは、相手を自分の思い通りに変えたいという欲です。
その過度な欲求が叶わなかっただけです。

もう一つ「裏切り」が起こる大きな要素があります。
それは、“相手を観ていない”ことです。

あなたが見ていたのは「世間的な〇〇」「常識」「ルール」に当てはめた空想の相手です。
一個人として相手のことを観ずに、世間の常識やルールに相手を無理矢理当てはめようとします。

それが「あなたが思う相手(ふつうは○○)」と「本当の相手」との間に乖離が起こり、裏切りという形で現れるのです。

こんな人と思わなかったって、元々そんな人です。
あなたがちゃんと、相手を観ていなかっただけです。

幻想の相手を観続けていただけなのです。
相手をちゃんと観ずに向き合わなかったのはあなた自身です。

裏切りの特効薬「気づき」

ここまで読んで、裏切られたことがある人からすると、この文章はとても冷たいものになっているでしょう。
しかし、裏切りとは「勝手な期待である」ことや「相手自身を観ようとしていない自分」に気づくことがない限り、再び起こります。

相手ばかりを責めるのではなく、今の自分を振り返らなければいけません。
それは、とても苦しい作業でもあります。
自分が悪かったのか。と自分を責めることになる人もいるかもしれません。

しかし、責める必要はないのです。
「期待」とは何度も言うように、当たり前の感情だからです。
その当たり前を否定したり、自分自身を否定するのではなく、「気づくこと」が大事なのです。

気づくことができると、次は対策を立てることができます。
あなた自身の姿勢や言動が変わります。
そうすると「裏切り」があなたの前から減っていきます。

まずは気づくことから。
あなたが経験した「裏切り」は気づきのきっかけを与えてくれた良い経験です。
嘆くだけでなく、上手に活かしていきましょう。

Sumie☽.*·̩͙✩.*

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