朝ごはんを食べていたら、ふと、声が聞こえてきた。
「居場所を見つけるのは時間がかかるな~」
昨夜、SNSで流れてきた不登校のお子さんとお母さんのpostを見かけたからかもしれない。
鑑定でも、わが子の不登校に悩むお母さんからの相談は後を絶たない。
お子さんの人生だとわかっていても、自分事のように悩む。
それが親心である。
そして、不登校になっているお子さんの土星が、4ハウスにあることが多々ある(もちろん例外もある)。
そんなことを考えていた朝、これが聞こえたのだ。
「居場所を見つけるのは時間がかかる」と。
4ハウスという場所
4ハウス。
それはホロスコープの底。
基本的な意味
- 家、家庭、家族
- 地元、地域活動、活動拠点
- ルーツ、先祖、土地
- 心の拠り所
デボラ・ホールディングの『The Houses Temples of the Sky』では、
4ハウスは「隠された土地や地上の宝を管轄しており、リリーは”地球の底から湧き出る利益”と記している」と書かれている。
また、感情的な環境も4ハウスが司ると記されていた。
リリーの記している”地球の底から湧き出てくる利益”とは、井戸や水源、鉱山や鉱物、宝石などのことを指す。
しかし、その宝は地底に埋まっているから、掘り当てないことには目の前に表れないのだ。
ここかもしれない。
いや、ここかもしれない。
次こそは…次こそは…
そうやって真っ黒になって掘り進めるからこそ、得ることができる光が4ハウスにあるのだと、私は解釈している。
それは、実際の水や宝石だけではなく、「感情」「心」も同じである。
4ハウスはホロスコープの底にあるから、下を向かなければ気づけない。
根を張って根気よく掘り進めなければ、その全貌はわからない。
そのような場所なのだ。
時を司る土星
土星は、ギリシャ神話の”時の神クロノス”とされている。
意味するものは
- 試練、課題、プレッシャー
- 制限、減少、枠
- 時間、ルール、継続、安定
土星があるハウスは、時間をかけて克服する場所。
しかも土星は「現実」に姿を現すため、目を背けることが難しい。
無視をすれば、必ずそのつけが回ってくる。
しかし、土星の課題に向き合えば、
「安定」「安心」というギフトをもたらしてくれる。
ちょっと厳しめの師匠のような存在なのだ。
師匠の厳しい訓練を受け、
へこたれながらも立ち向かい、
少しずつ突破していくことで免許皆伝!
師匠のお墨付きをもらえ、その後は訓練は続くものの、とりあえずは安泰なのである。
4ハウス土星と居場所探し
話を戻して、4ハウスの土星と居場所について考える。
何を隠そう、私も4ハウスの土星持ちの一人だ。
しかも、ICにピッタリコンジャンクションしている。
救いなのは、月とタイトなトラインということだろうか…
自分自身を、「心の居場所」を探す旅人のような存在だと感じている。
私の場合は、4ハウスに土星以外にも5つの天体があり、この人生は「4ハウスをするためにある」といっても過言ではない。
しかし、やはりICにピッタリ重なる土星が、私の人生を一番物語っている。
土星の克服には時間がかかる。
経験、体験がすべて!それが土星だからだ。
家族の中で、家の中で、仲間の中で、地域の中で、
心の居場所を探し続けている。
何度も失敗しては、折れそうになる。
他の人のように、共同体に入っていくことができない自分が嫌になる。
それでも、何度も挫けながら居場所探しをする中で気づいていく…
「居場所は見つけるものではなく、創るものだ」
安心できる城を自分で創ればいい!
しかし、そこに気づいても、次は土地探しに難航する。
城を創ろうとしても、地盤が緩くて崩れてしまう。
湿気が多くて住めなくなる。
強い土地を探すのか
そこに合う材料で城を建てるのか。
試行錯誤の連続なのだ。
土星は「〇〇すべき」とプレッシャーをかけてくるが、その「すべき」は変えることができるのではないか。
家族はこうあるべき。
家はこうあるべき。
仲間はこうあるべき。
心の居場所はこうあるべき。
私は、これまでの人生で土星の「すべき」を追求しようとしてきた。
でも、それは狭い考えではないか?
そう気づき始めている。
4ハウス土星の仲間に贈る
私は不登校にはならなかったが、不登校になっている子どもたちの「心の居場所探し」のつらさはよくわかる。
何度も「ここかも」と期待をもって掘ってみるが、宝は現れない。
期待はいつも裏切られる。
それでもいつか、自分だけの宝(居場所)を見つけるだろう…
我々は、ホロスコープの底に土星を持つ!
それは、時間をかけて超難関の一級建築士の資格を取るようなものだ。
自分の人生の一級建築士になるためには、まだまだ修行は続くかもしれない。
それでもお互い、いつか必ず宝を掘り当てよう。
そのときは、宝を見せ合いっこしよう。
4ハウスに土星がある人たちは、時間はかかれど必ず自分の城を建てる。
立派になってビクともしない城を。
今は心配かもしれないけれど、ゆっくりやっていこう。
大丈夫!
我々は、まだ宝探しの途中なのだから。