心の科学

遠回りの人生が嫌になった時に読む話 ~無用の用から学ぶ~

遠回りの人生が嫌になった時に読む話 ~無用の用から学ぶ~

仕事や人生の中で、これってやっていて意味があるのかな?この時間って無駄じゃないかな?
そう感じたり考えたりすることは誰しも一度や二度あると思います。

先に進んで行く同僚を見て、どうして自分はこんなにも遠回りしているのだろう。
受験が上手くいかなくて、どうして他の人と同じようにスムーズにいかない人生なのだろう。
仕事がなかなか決まらなくて、何もしていない自分は意味があるのだろうか。
長く付き合っていた恋人と別れて、今までの時間はなんだったのだろうか。

もし、あなたがそう感じることがあるのなら、その疑問に一つだけ答えがあります。
それは「それがあなたに必要だったから
無駄だと思えるその時間や関係が、今のあなたにとって必要なモノだから、今その状況や関係になっているのです。


遠回りも、あなたに必要な道のり

人生に無駄は無い

あなたは中国の哲学者である老子や荘子の「無用の用」という言葉を知っていますか?
無用の用とは、一見役に立たないと思われるものが、実は非常に大切な役割を果たすことを言います。

例えば、ミュージシャンを目指している人がいます。
しかし、その人の今の生活は音楽とは無縁の世界で、音楽に一見繋がっていないように見えます。
その人もきっと、その生活はもどかしく、自分は何をしているのだろうと悩んでいるでしょう。

しかし、その音楽に全く関係のない生活が、今後の音楽活動の糧になることがあるのです。
その生活で得た感情や人との関係から素敵な歌詞やメロディーが浮かぶかもしれません。
全然関係ないところで出会った人が、後々のキーパーソンになるかもしれません。
今、その状況下にいる本人や周りから見ると、その時間はとても無駄に思えるかもしれないけれど、その無駄だと思える時間が実は大きな役割を果たしているなんてことはたくさんあるのです。

もっと簡単に言うと、
あなたの人生やこの世界に無駄なんてものは一つもないのです。

遠回りしたって良い

確かに、合理的に目標に進んで行くことは、素晴らしいことだと思います。
自分の人生よりも先に進んでいると感じる人がいると羨ましく思うでしょう。
しかし、合理的に無駄なく動くことが本当に正解なのでしょうか。

遠回りした人にしか見えない世界があります。
辛い思いをした人にしか得られない優しさがあります。

一見、無駄に思える時間が大きな学びになるのです。
無用だと思えるその時間や関係こそが、あなたに素晴らしいギフトを与えてくれているのです。

無益という隠れたヒント

私たちは、その事柄や関係、情報が有益か無益かと判断しがちです。
しかし、この世界に有益も無益も本当はないのです。
どれも“私にとって必要“ただそれだけなのです。

有益な情報をと躍起になってSNSを頑張っているその情報も、だれかの「〇〇食べました」という一見無益な情報も、どちらも見ている誰かにとって必要なモノなのです。
有益なもの(役に立つもの)ばかりを追い求めていては、視野も価値観も狭くなっていきます。
実は、無益(役に立たない)と感じるその中にヒントが隠されていたり、大事なものがあるかもしれないのに、それを取りこぼしてしまうことになるのです。

無用という貴重な経験

人生において無用に感じるその遠回りも、あなたにとってとても大切な道なのです。

その大切さを今は、分からないかもしれません。
どうしてこうなるのだろうと投げやりな気持ちになるかもしれません。

それでも信じていてください。

必ずその時間は無駄にはならないことを。
あなたの人生において、遠回りや無駄なんてないことを。
あなたには必要なモノしか与えられていないことを。

きっと知る時が来ます。

この道を歩んで良かったと。
あの人といる時間は無駄ではなかったと。

だからこそ、たくさんの無用を経験しましょう。

あなたのその経験は未来のあなたを救うことになるでしょう。
あなたのその経験は誰かを救う智恵となるでしょう。
あなたのその経験はあなたの人生において大切な役割を果たすでしょう。

「この経験しておいてよかったな」
そんな一言が出てくるように、今を大切に生きてください。

Sumie🌙.*·̩͙✩.*

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